在宅ワークにはデメリットもある
「在宅ワークのデメリット」ってなんだろう。
きっと他にもたくさんあると思うが、今思いついた点をいくつか上げてみる。
- 収入が不安定になる
- 売上や請求の管理を全て自分で行う必要がある
- 確定申告や源泉徴収の事務処理が必要
- 営業、集客はもちろん顧客とのトラブルも全て自分で対応する必要がある
- オンとオフの境界がなくなる(24時間365日)
- 口角が下がる、顔が弛む
- 身だしなみを気にしなくなる
- 運動不足になる
- 光熱費が掛かる
- 仕事に集中できない
こうして並べてみると、結構どれも切実な問題ではある。
「在宅ワーク」に安定という文字はない
まず「収入が不安定になる」。
それは間違いなくある。
企業に正社員として勤めていれば、会社の売上に関係なく決まったお給料や手当が普通は貰える。本気で悩むのは幹部だけで、雇用されている社員は与えられた仕事さえきちんとこなしていれば、まぁ減給される事はまずない。極端に言えばどんなに忙しい日でもどんなに暇な日でも、貰えるお給料は同じなのだ。定時を超えたら普通は残業手当がつき、週1,2日は完全休日があり、有給にボーナスまである。
だがフリーランスの在宅ワーカーはそうはいかない。
仕事が取れないと確実に売り上げは落ちるし、それはもろに収入に影響してしまう。
体調を壊して受注をストップしないといけない時もあれば、旅行に行くために作業を中断しないといけない事もある。
急ぎの仕事で作業が夜間に及んだって深夜手当がつくわけでもない。当然有給もボーナスもあるわけない。
完全出来高制・成果報酬型なのだから、「どれだけの時間働いたから」なんて関係なく、収入が不安定になるのは間違いない。
(ココナラの人生相談や電話占いのようなカテゴリなら、〇分〇円なんていう設定も可能だけど、結局仕事がないと無収入なのは同じ!)
「在宅ワーク」は孤独!?
次の「売上や請求の管理を全て自分で行う必要がある」「確定申告や源泉徴収の事務処理が必要」「営業、集客はもちろん顧客とのトラブルも全て自分で対応する必要がある」についてはどうだろう。
自宅でお仕事をしていれば、家族がいて物理的に「孤独じゃない」と思うかもしれないが、実際に仕事に関わるのは自分だけなのだから、仕事の世界で考えると「孤独」なものである。
自分ひとりで始めた自由業なら頼れる上司も営業マンもいないし、とにかく必死に自分で営業をかけ、顧客を集め、仕事を取らなくてはならない。
そして無事仕事が取れたとしても、企業のように作業を分担したり苦手な作業を同僚に手伝って貰う事はできない。
1から10まで全部自分ひとりで作業してお客様に満足頂く必要があるのだ。
「明日は有給休暇なので、続きは〇〇先輩よろしくお願いします」なんて休む訳にもいかない。
自分で引き受けた以上、そして納期を設定した以上、原則いかなる理由があっても責任を持って最後までやり遂げる覚悟を持たなければならないのだ。
企業であれば、ミスをすれば責任者が代わって謝罪をしてくれる事もあるかもしれない。逆に後輩のミスの責任を負わされる事もあるかもしれない。
フリーランスにはそれがない。
他人の失敗の尻ぬぐいをする必要はない代わりに、自分の失敗を助けてくれる事もない。
「フリーランスの在宅ワーク」は、ある意味孤独でシビアな実力世界という訳だ。
「在宅ワーク」に真の休みなどない
では次の「オンとオフの境界がなくなる(24時間365日)」について。
一般企業に勤めている訳ではないので、基本的に24時間365日お客様とオンラインでやり取りができる状態にある。
ココナラの場合は原則電話やLINE等を使用した外部でのやり取りは禁止されているので、ココナラ上でのメッセージのやり取りとなるが、私の場合はPCはもちろんスマホでもアプリをダウンロードし、出先でもお客様からのメッセージを確認できるようにしている。
ココナラではスケジュールの公開ができるだめ、都合の悪い日やお休みの日を前もって書いておく事もできる(実際お客様がどれだけ見ているのかは疑問)。
だけど、せっかくお客様が依頼をしようとしてもたまたまその日がお休みだったら、急ぎの場合は当然他の販売者に依頼を掛けてしまうだろう。
せっかくの依頼をみすみす逃してしまう事になり、二度と戻っては来ないかもしれない。
できるだけ門は広く、いつでも受付して対応してくれる方が、お客様も依頼しやすいに違いない。
とは言え映画に行ったり旅行に行ったりは自由なので、休みが全くないわけではない。だけど、例え旅行に出掛けていて作業はできないにしても、急ぎの問い合わせにはきちんとお返事をしておかないと、顔が見えない分お客様は不安になるし、今後の信頼関係にも影響が出てしまうかもしれない。
平日休日問わず深夜や明け方にメッセージが届く事も多々ある。例えば日中はお店が忙しいため、ゆっくり事務作業ができる深夜や休日に見積り依頼をしたい方も多いのだ。
深夜の場合、もちろん返事は翌朝で問題ないが、とにかくそういう意味では常にお客様と繋がる事ができるので、仕事とプライベートの切り替えが難しい事になってしまう。
せっかく日常を忘れて旅行に出掛けているのに、「何でいつもスマホばっかり見てるの?」なんてクレームにならないよう注意が必要だ。
「在宅ワーク」で顔が弛む!?
さて、問題はその後の「口角が下がる、顔が弛む」「身だしなみを気にしなくなる」「運動不足になる」である。
この辺りは自分次第とも言えるが、正に私はコレに陥っている。
企業に勤めていた時は、接客業であろうと事務作業であろうと、常に周りに他人がいたため、ある程度緊張感の中で仕事をしている。その結果、誰でも無意識に顔にも力が入っているのではないだろうか。
少なくとも家のリビングでだらだらしている時のような顔はしていないはずである。
「仕事」「職場」「見られている」それだけで人は無意識に口元を引き締めているのではないだろうか。
だけど在宅ワークでは人に見られる事がないため、「仕事」「職場」と言えど「家」「見られていない」となり自然に口元が緩んでしまうのではないだろうか。
また作業をする際の服装や髪型だって、別に誰にも見られないのだから、極端な話起きたままパジャマで仕事をしたって構わない。
通勤する事もないのだから、自然と歩く事が少なくなる。
その結果……
「そう言えば日中笑う事がないんで、口角下がりっぱなしだ」「美容院いつ行ったっけ」「一日の歩数が1000行かない」なんて事になりかねない。
誰に迷惑を掛ける事もないが、これはこれで死活問題である。
「在宅ワーク」は余計な出費がある!?
続いて「光熱費が掛かる」である。
こちらは単純に、オフィスに勤めていれば自己負担がない光熱費が、自宅で仕事をするとなると当然それにまつわる電気代や水道代、ガス代は掛かる。
細かい話ではあるが、特にエアコン代等、年間通して計算すると意外と出費が大きくなる可能性はある。
「在宅ワーク」は誘惑がいっぱい!?
次に「仕事に集中できない」だが、メリットにも書いたように在宅ワークはいつでも音楽を聴いたりTVを観たり食べたり休憩する事ができる。
または家族と暮らしている人は、集中したい時に話し掛けられたり子供の様子が気になったり。
メリットである一方、逆に考えると集中力が途切れる原因にもなり得る。
「在宅ワーク」のデメリット まとめ
在宅ワークのデメリットを簡単に要約すると、「収入が不安定」「孤独」「全ての責任を負う」「オンオフの境界がない」「美容健康に不安が生じる」「余分な出費がある」「集中できない」である。
「フリーランスの在宅ワーク」と言えば何となく聴こえが良く、安易に「やってみたい」と思うかもしれないが、そのデメリットは決して少なくなく、「何とかなるだろう」で何とかならないものもある。
自分ひとりの問題ならまだしも、もし何かあった場合、一番迷惑をこうむるのはクライアントだということを覚えておかなければならない。
「在宅ワークのデメリット」をじっくり考えてみると、「バラ色の在宅ワーク」にクエスチョンが点ってしまった方もいるのではないだろうか。
だけど悲観せず、皆さんが在宅ワークに向いているのか向いていないのか、まずは知る必要がある。
次回は「在宅ワーク」に向いている人、向いていない人を考えてみたいと思う。